他社での営業職を経て山根工務店入りした私は、36歳の時、父の後を継いで社長に就任しました。就任後にまず取り組んだのは、グループ内で不動産、建設に関わるサービスを内製化させていくことです。ヤマネ総合サービスをグループ化し、新たにディーエムアールを設立して、リノベーション、不動産投資、賃貸事業を展開、請負だけでなく自ら仕事を作って発注側としても事業を行っていく形態にシフトしました。
私が入社以来、必要と感じていたことに着手したのです。というのも当時はバブル経済が弾け、建設会社が苦境に立たされていた時期で入社1年目にして赤字を経験、待ちの状態では仕事が取れない事、事業の柱が1本だけの脆弱さに強い危機感を覚えたからです。幸い、川崎の西口開発が始まった事、自社の敷地に建物を建てる等の今までの資産を活用した事で業績を持ち直しましたが、この経験は今も私の経営指針のベースとなっています。
今、当社は建設、リフォーム、不動産活用、不動産管理の他にホテルやカフェ、といったホテル&フードサービスを行っています。一見、異業種に見える事業も、実は地域に賑わいを創出する街並みづくりで繋がっているのです。店舗を入れると人が流動し街が活性化します。場所に応じて何ができるのか探り、街を活性化するお手伝いをする。ヤマネノ仕事の醍醐味のひとつです。
我々の仕事は、どちらかというとプロデューサー的な意味合いが強いと思います。お客様のお話を伺い、スケジュールを立て、予算化する。